緑内障は視神経が障害されて、見える範囲(視野)が狭くなっていく病気です。先進諸国では糖尿病に次いで失明原因の第2位にランクされています。
最新の疫学調査によると、40歳以上の日本人のうち、5.8%の人が緑内障であることがわかりました。さらに驚くべきことに、その約80%は自分が緑内障であることに全く気づいていなかったのです。
緑内障は眼球内の圧力(眼圧)が高くなることが主な原因とされています。しかし、なかには眼圧が正常(10〜21mmHg)でも視野が欠けてしまう場合があり、それを正常眼圧緑内障といい、世界でも日本人に特に多いと言われています。
眼圧測定のほか、眼底検査や視野検査を行います。当院では最新の3次元網膜光干渉断層計を用いて、視神経周囲の網膜厚を測定することでより正確な診断を行うことが可能です。また1泊2日の入院で行う眼圧の日内変動を調べる検査についても、全道の眼科から依頼を受け付けています。
眼圧を下げるための治療は、点眼薬が主体で、それでも眼圧下降が不十分な場合にはレーザー治療や手術を行います。
緑内障でいったん欠けてしまった視野は、残念ながら元に戻りません。治療としては、進行を食い止めることが最大の目的になります。失明を防ぐためには、早期に緑内障を発見し、治療を継続することがとても重要です。40歳を過ぎたら、一度眼科を受診して専門医に診てもらうことをお勧めします。
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