時計台記念病院


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部門紹介
 

ボツリヌス治療



脳卒中の後遺症(痙縮)に対する治療

 脳卒中の患者数は現時点で約134万人で高齢化の加速により今後も増加すると予測されています。
脳卒中が原因で亡くなる患者さんは減ったものの、脳卒中では、様々な後遺症を残すことが知られています。これらによって患者さんが日常生活を送る上で大きな障害となることがあります。中でも手や足の麻痺や筋肉のつっぱりによって手指が握ったままで開きにくい、肘が曲がって伸びない、足先が足の裏側のほうに曲がってしまう(内反)などの症状を痙縮(けいしゅく)といい、 それにより爪が切れずに手のひらに爪が食い込んで痛みが出たり、また肘が開かないため着替えが一人では出来なかったり、足が曲がって歩きにくかったりと日常生活の大きな妨げになります。
 
 
当院リハビリ科では、 主に脳卒中の後遺症の筋肉のつっぱり
(痙縮)に 対する治療のひとつとしてボツリヌス治療(ボトックス)を行っております。


当院でのボツリヌス治療について

 ボツリヌス療法(ボトックス)とは、ボツリヌス菌が作り出す天然のたんぱく質を有効成分とした注射剤を使った治療法です。
緊張している筋肉に注射することで筋の緊張をやわらげる効果があります。ボツリヌス菌そのものを注射するのではないため、ボツリヌス菌に感染する心配はありません。
ボトックスによって@手足の筋肉がやわらかくなり、動かしやすくなる、Aリハビリテーションが行いやすくなる、B関節が固まるのを防ぐ、C痛みの軽減するなどの効果があります。副作用としては注射部位が赤く腫れたり、体がだるいなどが起こることがあります。


治療の流れ




ボツリヌス治療を受けられる患者さん ならびにご家族の方へ

 近年、テレビ等でも取り上げられることもある ボトックスですが、決して万能の治療ではありません。一度注射を打っただけで動かなかった手足が急にもとどおりに動くようになるわけではありません。固くなった筋肉を柔らかくすることで、適切なリハビリテーションを行いやすくする補助的な治療です。リハビリテーションと併用することで十分な効果が期待できます。繰り返し投与することとリハビリテーションの継続が必要な治療法です。また医師の診断で本治療が適応とならない場合もあります。
ボトックスの効果の持続は、3か月から4ヶ月程度と言われております。しっかりとリハビリに取り組んでいる患者さんほどその効果は長く持続すると考えられます。
また効果には個人差があることを御理解ください。治療の目標は医師と相談して決めますが、大切なことは、この治療を受けられることで、『いま困っているどんな症状をどれくらいまで改善したいか』という具体的かつ現実的な目標を患者さんご自身が持ち、納得されていることです。


費用に関して

ボトックスは、上肢・下肢痙縮に対して保険が使える薬ですが、具体的な金額は注射する量にもよりますが、薬そのものが非常に高価です。自己負担が高額になると患者さんの負担が過大になるため、一定の金額を超えた部分が払い戻される高額療養費制度が使えるほか障害者手帳をお持ちであればご負担は一定額で済むこともあります。
加入されている健康保険の種類によって負担金額が異なります。医療費については患者さん個人の様々な条件(保険・年齢・生活保護等)が関係しますので、詳しくお知りになりたい方はご相談ください。


治療のお申し込み

 初診当日にボトックス注射を出来るわけではありません。
ボツリヌス治療は完全予約制となっております。

担当医師 :
新明 史江 (外来日 木曜 午後)
お申し込み・
相談窓口:
地域連携課

痙縮について、こちらのサイトでも詳しく紹介しています



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