時計台記念病院


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部門紹介
 

緑内障



マイトマイシンC併用線維柱帯切除術とは?

 マイトマイシンCは本来、癌の治療薬として用いられ細胞の増殖を抑制する効果を持ちます。線維柱帯切除術とは眼の中の水を白目の下の逃がすバイパスを作って眼圧を下げる手術ですが、マイトマイシンCを手術中に傷口に塗布することで、バイパスを長持ちさせる効果が期待できます。眼圧を下げる効果が強い手術であるため、主に進行した緑内障患者さんを対象に行う手術です。

360度線維柱帯切開術とは?


眼内でシュレム管(房水を排出する管)の中に全周、細い糸を通して、その壁を切開する様子
 柱帯という部位に切開を入れることで、水を流しやすくして眼圧を下げる手術です。従来は線維柱帯を、3分の1から2分の1周程度を切開するのが一般的でしたが、私たちは、これを改良して線維柱帯を全周360度切開して、より低い眼圧を目指すようにしてきました。さらには、この手術を眼の内側を隅角鏡という特殊な器具を用いて観察することで、眼球に1o以下の穴を2~3か所作るだけで手術ができるように改良しました。これは極低侵襲緑内障手術(MIGS)と呼ばれるものに分類され、目にかかる負担が少ないことが特徴です。この360度線維柱帯切開術は、若い方にも有効で、比較的初期の緑内障患者さんが主な対象となります。



緑内障チューブインプラント手術とは?


アーメッド緑内障インプラントのプレートを結膜下に挿入する
 マイトマイシンC併用線維柱帯切除術などの緑内障手術を、複数回受けても眼圧が下がらないような難治性緑内障患者さんに行う手術です。プレートが付いたチューブを眼に埋め込むことで、複数回の手術で白目の部分が癒着を作っているような患者さんでも、眼圧を下げることができます。当院では、眼圧が下がりすぎないようにチューブに弁がついていて、安全性が高いアーメッドバルブ緑内障インプラントを主に使用して手術を行います。他院で複数回の手術を繰り返し、もう治療法がないと言われていても、この手術であれば、まだ眼圧を下げることが可能な場合があり、最後の手段と考えています。



水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術とは?

 最近では緑内障手術の新しい治療法として、極低侵襲緑内障手術(MIGS)が注目されています。 iStent inject® Wはチタン製の非常に小さなステントで、体の中に埋め込む医療器具の中では世界で一番小さい器具です。これをシュレム管という眼内の水を排泄する部分に挿入するのが、眼内ドレーン手術挿入術で、MIGSの中でも、もっとも眼球への負担が少ない手術です。
 日本ではiStent inject® Wを使用する場合には、必ず白内障手術を同時に受ける必要があります。手術時の切開創が小さく縫合も行いません。そのため、手術時間も短く、通常の白内障手術に5分程度プラスされる程度です。
 しかし、他の手術に比較すると、眼圧を下げる効果も限られるため、今現在、緑内障点眼治療を行っているが、白内障が進行してきて水晶体再建術が必要となり、術後に緑内障点眼を減らすか無くしたいと希望される方が対象となります。

iStent inject® W : GLAUKOS社ホームページから


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